🎥【初心者でもできる】シネマティック動画作成 | 撮影〜編集までマルっと解説
- 旅行動画を撮影してみたけど、ぜんぜん綺麗に見えない。
- 動画初心者だけど、撮影で気をつけることはある?
- どんなふうに撮影すればよいかまったく分からない。
動画編集歴3年目の私が、こんな疑問にお答えします。
この記事では、シネマティック動画の撮影方法。知っているだけで美しく見える基本の構図、初心者がやりがちなミスについてご紹介します。
この記事の内容を実践するだけで、下記のようなシネマティック動画が撮影できるようになります。
作品例
❶準備編
- 下調べをする。
- カメラの容量が空いているか確認する。
- 電池が充電されているか確認する。
- レンズを拭く。
- 誰のための動画なのか。
- 動画にストーリーを持たせる。
- 撮影の時間帯は早朝か夕暮れの前後1時間
下調べをする
Google mapの写真やブログなどで、場所の下調べをしましょう。
- 撮影地にはどんなものがあるのか。
- どんな景色が見られるのか。
- ここでしか見られないものはあるか。
下調べをすることで、メインスポットの撮り忘れを防げたり、行きたい場所をあらかじめ決めておくことで、撮影時間を短くできます。
前もって調べておくことで計画が立てやすく、撮影にも集中できます。
カメラの容量が空いているか
現地について、いざ撮影しようとした時に容量が無いことに気づいてしまっては、せっかくのお出かけが台無しです。
電池が充電されているか
撮影中に電池切れをしてしまうと、モチベーションも下がってしまいます。予備の電池やモバイルバッテリーなどで対応しましょう。
レンズを拭く
パッと見て汚れていないようでも、指紋や埃がついていることがあります。レンズが曇っていたり、汚れていたら、撮影した映像の魅力も半減してしまいます。
誰のための動画なのかを決める
自分用の動画なら、訪れた場所を順番通りにならべたり、印象深い会話を入れたり、思い出として楽しめるように撮影します。
人に見せるための動画であれば、興味を引くようなものを入れましょう。美味しそうな食事や、美しい景色を入れることで、惹きつけられる魅力的な動画になります。
動画にストーリーを持たせる
ストーリーがあると、飽きられない動画になります。ストーリーがあるとは、流れがあるということです。
「 家を出る→車で移動→目的地につく」
4コマ漫画のように考えると、分かりやすいです。
撮影にオススメの時間帯は、早朝か夕暮れの前後1時間。魔法のように美しい空がみられることから「マジックアワー」とも呼ばれています。
光が優しく、きれいに見えるので、シネマティックな雰囲気を演出してくれます。
❷動画撮影編
動画の撮影方法は、大きく分けて2つあります。
- カメラを動かさずに撮る「固定ショット」
- カメラを動かして撮る「カメラワーク」
初心者の方は、固定ショット(フィックスショット)で撮影しましょう。
固定ショットとは、カメラを動かさずに撮影することです。
三脚に乗せたり、地面に置いたり、手持ちでもできます。撮影のコツは、動いているものを撮ることです。
固定ショットをすすめる理由は、初心者にありがちな次の失敗をしないためです。
- 手ブレがひどい
- カメラを動かしすぎて何を見せたいのかが分からない
動画撮影で気をつけたいこと4つ
撮影では大きく分けて、次の4つを意識しましょう。
- カメラアングル(カメラの向き)
- 距離
- カメラワーク
- 光
カメラアングル(カメラの向き)
カメラアングルの種類は次のようなものがあります。
- 目線の高さから撮影(アイレベル)
- 下から見上げるショット(あおり)
- 上から見下ろすショット
- 真上からのショット(俯瞰)
アングルを変えることで、見ている人にどんな印象を与えたいのかが決められます。
初心者に多いミスが、アイレベル(目線の高さからのショット)ばかりで、撮影してしまうこと。
普段見慣れた映像になるため。新鮮味が少なく、のんびりとした印象を与えてしまいます。
それぞれのショットを混ぜて、自分の伝えたいことを考えながら、撮影しましょう。
動画撮影のポイントを詳しく知りたい方は≫こちら
距離
距離とは撮影する被写体をどれくらい遠くからとるのか、近くからとるのかということ。次のようなショットに分けられます。
- ロングショット
- ミドルショット
- クローズアップショット
ロングショットは、その場所の情報を伝えるため。ミドルショットは、その場所で何をしているのか?クローズアップショットでは、細かな動きや表情を写すことで、感情を表現します。
撮影の順番は、ロングショット→ミドル→クローズアップと遠くからはじめて、近づいていきましょう。
カメラワーク
カメラワークとは、カメラを動かしながら撮影することです。次のような方法があります。
- ドリーイン(DOLLY IN)
- ドリーアウト(DOLLY OUT)
- リビールショット(REVEAL SHOT)
- パン(カメラを水平に動かす)
- ティルト(カメラを上下に動かす)
- スライダーショット
- オービットショット
- ウィップショット
- タイムラプス
- スローモーション
- フォーカス送り
- POVショット
前進する動きは、物語りのはじまりや高揚感を演出するときに使われます。
後退する動きは、物語の終わりや寂しさを出すため、動画の最後に使われることがよくあります。
動きの無い建物や景色を撮影するときは、カメラワークで映像に動きをつけてあげると、良くなります。
光
光で気をつけるポイントは4つ。シネマティック動画では大切な要素です。
- 順光
- サイド光
- 逆光
- 反逆光
順光とは、被写体の正面から光があたっている状態です。ノッペリとした映像になります。
サイド光とは、被写体の真横から光が当たっている状態です。カッコよさやクールな感じを演出するときに使います。
逆光とは、被写体の後ろから光が当たっている状態です。柔らかな雰囲気を伝えたいときに使います。ペット動画や、赤ちゃんの動画撮影に向いています。
反逆光とは、被写体の斜め後ろから光が当たっている状態です。サイド光よりも柔らかく、逆光よりはカッコよさを残した撮影方法です。
食事を美味しそうに見せたいなら、反逆光が一般的です。
美しくて見える基本の構図
構図とは、決められた場所に被写体を置いて撮影する方法です。構図によって視聴者に与えられる印象を変えられます。
構図を決めるときは、次の順番に気をつけましょう。
×構図を決める → 動画を撮る。
◯自分が表現したいものがある → それをより伝えられる構図を当てはめる。
構図とは、自分の伝えたいことをより表現するために使いましょう。それでは、構図の説明と、どのような印象を与えられるのか解説します。
二分割構図
動画の横中心に一本線を引き、上と下で半分づつ分けます。静けさや落ち着いた雰囲気を表現できます。
三分割構図
画面を三分割してそれぞれに見せたいものを配置します。安定感やまとまりを表現できます。
空を見せたいときは、3分の2が空、残りの3分の1は陸にするなど。見せたいものの比率を大きくすると、その場所に注目させられます。
日の丸構図
迫力を出したいとき、ストレートな思いを伝えたいとき。見せたいものを明確にしたいときに使います。
この構図は、動画の早い切り替えのときにもぴったりです。
人の目線は真ん中に集まりやすいため、テンポよく動画の切り替えをしたいときには、見せたいものを真ん中におきましょう。
シンメトリー構図
きれい、美しいと思わせたいときに使います。人は、左右が対象のものを美しいと感じます。
額縁構図
視線を見せたいものに誘導したいとき。
❸動画編集編
- 動画をならべる
- 水平をなおす
- 黒帯をつける
- 不要な部分をカットする
- 音楽を入れる
- 色編集
- サウンドデザイン
- 書き出し
動画をならべる
まずは見せたい順番に動画を並べましょう。動画を飽きずに見せる方法は、変化をつけることです。
変化をつけるには、次のような方法があります。
- 場所の変化
- 時間の変化
場所の変化とは撮影する場所を変えるということです。
例えると、キャンプに行く動画であれば、
自宅で準備をしているシーン→車で移動するシーン→キャンプ場でのシーンなどです。
場所の変化をつけることで、動画にストーリー(流れ)ができます。人はストーリーがある動画に惹きつけられます。
映画を考えると分かりやすいのではないでしょうか。
水平をなおす
撮影した動画が斜めになっていることはよくあります。
斜めになっていると気が散ってしまい、動画に集中できなくなるため、縦方向、横方向のラインがきっちり水平、垂直になるようになおしましょう。
黒帯をつける
映画では、YouTubeなどでみる動画よりも細長い動画の比率になっています。上下に黒帯をつけるだけでも、映画のような映像になります。
不要な部分をカットする
自分が見せたいシーンを残しましょう。カットするのは、手ぶれがひどかったり、あまり意味を持たないシーンです。
動画ひとつひとつに、意味を持たせることが大切です。「このシーンは何のために使うのか」を説明できるようにすると、より伝わる動画になります。
音楽を入れる
音楽選びはとても大切です。同じ動画でも、音楽ひとつでガラリと印象が変わります。
楽しさを伝えたいのなら、テンポが早くてポップな音楽。
寂しさを伝えたいのなら、スローでピアノ調の音楽など、自分がみる人に何を伝えたいのかを決めてから、音楽を選びましょう。
色編集
色編集をする理由は、動画を正しい色に戻す必要があることと、世界観をつくるためです。カラーコレクションとカラーグレーディングの2つがあります。
カラーコレクションとは、ひとつひとつの動画を正しい色に戻す作業です。肉眼に見ている映像と、カメラで撮影した動画では、見え方がことなるからです。
カラーグレーディングとは、動画の世界観を統一するための作業です。動画全体の色合いを合わせることで、雰囲気が統一されて、没頭しやすい動画になります。
映画などで例えると、ホラーは緑がかった色合いが強く、感動系はオレンジがかった色合いが強いけいこうにあります。
サウンドデザイン
サウンドデザインとは、音を付け足す作業です。動画編集では、基本的に撮影した動画に入っている音声は使いません。
一度全ての音を消して、あとからそのシーンにあう音をつけたしたり、本来は聞こえていない音を付け足します。音を付け足すだけで、臨場感(その場にいるような雰囲気)溢れる動画になります。
書き出し
書き出しとは、作った動画をどのくらいのサイズ、どのくらいのFPS(フレームノート)で書き出すかを設定します。
FPS(フレームノート)とは、1秒間に何枚の写真が入っているかということです。
24、30、60FPSから選びます。
何を選ぶかの参考にしてください。
- シネマティック動画は24FPS
- 日常の風景や話が中心の動画は30FPS
- スポーツなどの早い動きがあるものなら60FPS
それぞれのFPSが日常では、次のように使われています。
- 映画(24FPS)
- テレビ(30FPS)
- スポーツ(60FPS)
どのサイズで書き出すか
YouTubeに投稿する動画であればHD(1920×1080)が一般的です。より綺麗な映像で残したい場合、4K(3840×2160)で書き出しましょう。
❹動画撮影で初心者がやりがちな失敗
* 手ブレがひどい。
* ロングショットばかり撮影している。
* ズームショットが少ない
* 主題が分からないショットが多い。
* カメラを動かしすぎている。
* カメラの動きが早い。
* 同じような動きばかり。
* 移動シーンが足りない。
* シーンのはじまりと終わりがつくれない。
* 動画に繋がりがない
手ブレがひどい
意味のない手ぶれ(撮影中にカメラを動かしてしまうことでおきる)は見ている人を不快にさせてしまいます。
意味のある手ぶれとは、画面が揺れることで不安定な感じを伝えたいときや、走って撮影していることを伝えたいときなど。
見ている人に伝えたいことがあって、あえて、画面を揺らす必要があるときに使います。
ロングショットばかり撮影している
初心者にもっともありがちな失敗です。広く撮影するロングショットでは、いろんな情報が動画内にあふれてしまいます。
視聴者が動画のどこに注目したら良いのかが分からず。疲れてしまったり、飽きてしまったりするため、クローズアップやミドルショットを混ぜることで飽きのこない動画になります。
* ズームショットが少ない
ズームショットは感情を伝えたり、何をしているのかを伝えるためのものです。ズームショットが少ないと、広い景色にばかり目がいってしまいます。
* 主題が分からないショットが多い。
撮影するときは、自分が今何を撮りたいのかを考えて撮影する必要があります。
感情を伝えたいのなら、顔のアップをとる必要がありますし、何か作業をしている風景をつたえたいのであれば、手元のアップを撮影する必要があります。
主人公が誰なのか分からない映像は、見ていても何も伝わってきません。
* カメラを動かしすぎている
こちらも初心者にありがちな失敗です。何を撮りたいのかが決まっていないと、カメラが右に行ったり、左に行ったりと、せわしなく動いてしまいます。
撮りたいものを決めたら、カメラはなるべく動かさないことです。
* カメラの動きが早い。
撮影していると気づきづらいのですが、撮影した映像は、思ったよりも早く動いているものです。カメラを上下左右に動かすときは、ゆっくり動かしましょう。
試しに撮影してみて、自分が心地よい速度を見つけましょう。
* 同じような動きばかりが多い
上から下、右から左など、気づくと同じような動きで撮影していることが多々あります。カメラを動かすときは、動かす意味を考えましょう。
特に意味がなければ、固定ショットで撮影します。
* 移動シーンが足りない。
観光地などについて、素敵な場所を見つけたら撮影する。こういうことがよくあります。動画には、変化が大切です。
準備をしたり、車で移動をしたり、全体の流れを考えて撮影することが大切です。
* シーンのはじまりと終わりがつくれない。
* 動画に繋がりがない
動画は3〜5つの短い動画を繋げることで、伝えたいことを表現します。
初心者にありがちなことは、急に場面が切り替わったり、関係ないものが映像で出てきたりするため、何を伝えたいのかが分かりづらくなってしまいます。
繋がりを出すためには、ロングショットでどんな場所にいるのか、ミドルショットで何をしているのか、クローズアップショットで、感情や細かな描写を伝える必要があります。
❺まとめ
シネマティック動画の作成方法を解説しました。
準備編では、場所のの下調べや、カメラレンズを拭くこと、充電や容量を確認すぐことでした。
撮影で大切なことは、カメラはなるべく動かさない。動かすなら意味を持って動かす。光のあたり方が大切。
編集で大切なことは、カットの順番。見ている人に伝えたいことが伝わること。
色味や画面のサイズで印象を変えられること。音を入れることで、視聴者の感情をデザインできる。
初心者にありがちな失敗
手ブレがひどい。
* ロングショットばかり撮影している。
* ズームショットが少ない
* 主題が分からないショットが多い。
* カメラを動かしすぎている。
* カメラの動きが早い。
* 同じような動きばかり。
* 移動シーンが足りない。
* シーンのはじまりと終わりがつくれない。
* 動画に繋がりがない
動画の書き出しでは、HD(1920×1080)のサイズが一般的。でしたね。
この記事が役に立ったというかたは、今後とも応援よろしくお願いいたします。
素敵な映像を作って、あなただけにしか残せない思い出を大切な人にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
「スマホだけ!初心者でも簡単に真似するだけでシネマティック動画がつくれる」オンライン講座を作成中です。
興味のある方はぜひ、ご参加ください。優しく丁寧にご説明します。私と一緒に素敵な動画を作れるようになりましょう♪
コメント